2019年のJリーグ開幕! 森保ジャパンに名乗りを上げるのは誰だ!?

COLUMN河治良幸の真・代表論 第29回

2019年のJリーグ開幕! 森保ジャパンに名乗りを上げるのは誰だ!?

By 河治良幸 ・ 2019.2.19

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森保一監督が率いる日本代表は、アジアカップで準優勝に終わった。3-0で勝利した準決勝のイラン戦、1-3で敗れた決勝のカタール戦ともに、スタメンはサガン鳥栖に所属していたGK権田修一以外は海外のクラブに所属する選手であり、その権田もポルトガルリーグのポルティモネンセに移籍した。


西野朗前監督が率いたロシアW杯の時も、グループリーグ3試合目のポーランド戦をのぞき、現在はフランスのトゥールーズでプレーするDF昌子源のみが”国内組”のスタメンだった。権田や昌子のようにJリーグで経験を積んだ選手が日本代表の中心になるケースもあるが、最近は”A代表予備軍”とも言える若い選手たちが、A代表選出を待たずして海外のクラブに渡る傾向も増えて来ている。


そうした状況にあって”国内組”の選手たちには、Jリーグで良いパフォーマンスを見せるだけでなく、代表のレギュラー争いに加わっていく存在感を期待したい。Jリーグには良質な外国籍選手も数多く入って来ており、リーグそのものは活性化の一途を辿っている。そこで日本人選手が、鳴り物入りの外国籍選手に負けないプレーと存在感を見せられれば、森保監督へのアピールにもつながるはずだ。


アジアカップメンバーに期待


まず期待したいのが、北川航也(清水)、室屋成(FC東京)、三浦弦太(G大阪)といった、アジアカップに参戦した選手たち。北川は大会中に大迫勇也(ブレーメン)が臀部を痛めた事情もあり、3試合の先発と2試合の途中出場の機会を得たが、得点やアシストといった結果を残すことはできず、準決勝と決勝は出番がなかった。


室屋はロシアW杯でも主力だった酒井宏樹(マルセイユ)のサブとして、グループリーグ3戦目のウズベキスタン戦で先発したことに加え、準決勝のイラン戦で足を痛めた酒井に代わり、途中出場。フランスリーグでプレーするゴッドスを封じる活躍を見せた。酒井からも「自分が出場停止や怪我で出られなくても成がいる」と言わしめるなど評価を高めたが、室屋は酒井をリスペクトしながらも”いつか超えるべき存在”として意識している。


三浦は大会前の時点ではスタメン候補にあげる声もあったが、冨安健洋(シント=トロイデン)がボランチ起用されたトルクメニスタン戦では、吉田麻也(サウサンプトン)と槙野智章(浦和)がセンターバックのコンビを組んだ。その後は冨安が槙野に代わりスタメンに名を連ね、三浦はウズベキスタン戦に出ただけで大会を終えた。


しかし、試合翌日のサブ組の練習ではチーム練習に加え、当時は柏の所属だった伊東純也(ゲンク)とマッチアップを繰り返し、フィード練習を精力的に行うなど、意欲的な姿勢を失わなかった。また試合中もベンチで外から見える情報をスタメンの選手に伝えてコミュニケーションを図るなど、下を向くことなく戦い続けた。そうした経験を経て、昨季に引き続きG大阪でキャプテンマークを任された三浦は、韓国代表のレギュラーであるキム・ヨングォンとコンビを組む、新しいシーズンに強い意欲を示している。


国内組にもタレントが揃う


また佐々木翔(広島)やシュミット・ダニエル(仙台)、腰の痛みで大会中の正GK争いにほとんど加われなかった東口順昭(G大阪)にとっても、Jリーグの新シーズンはウズウズとするものがあるはずだ。


そして忘れてはいけないのが、大会を前に怪我で離脱した守田英正(川崎)だ。チームメイトの中村憲剛は「アジアカップを観て、すごく悔しそうでした。思うところはあったと思いますけど、それをバネにしてJリーグ、ACL含めて、チームの柱としてやってもらえることを期待しています」と語っている。実際、天皇杯王者の浦和レッズと対戦したスーパー杯では、攻守に渡る勢力的なプレーで今年初のタイトル獲得に貢献した。


怪我で悔しい思いをしたのは守田だけではない。大会中の怪我で離脱した青山敏弘(広島)もそうだが、アジアカップメンバーの有力候補と見られながら、鼠径部の怪我で招集外となった三竿健斗(鹿島)、11月に初招集を受けながら、天皇杯決勝で右ハムストリングを負傷し、三竿とともにクラブW杯も欠場した鈴木優磨(鹿島)なども勝負のシーズンになって来そうだ。


ニューフェイスの誕生は?


その鹿島ではU-20代表候補である安部裕葵が、新たに背番号10を背負う。横浜FMでは昨年9月に代表初招集を受けた天野純もクラブに志願して、愛着ある14番から10番に変更した。その横浜FMから浦和に移籍した山中亮輔は、ハリルジャパン時代に代表経験もある宇賀神友弥に左ウィングバックのポジションで挑んで行く。山中は「まずはレッズでしっかり結果を出すことしか考えてなくて、(代表は)その上にあることだと思うので、まずはこのチームでしっかり地位を確立していければ」と、浦和での充実したポジション競争に集中している。


そのほかにも日本代表候補を挙げたらきりがないが、ここから3月の2試合、さらに6月のコパ・アメリカに向けて、森保監督をいい意味で困らせるようなパフォーマンス、そして驚きを与えるようなニューフェイスの誕生も期待して、Jリーグの新シーズンを見届けて行きたい。(文・河治良幸)


写真提供:getty images

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河治良幸

河治良幸

サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』の創刊に携わり、現在は日本代表を担当。セガのサッカーゲーム『WCCF』選手カードデータを担当。著書に『サッカー番狂わせ完全読本 ジャイアントキリングはキセキじゃない』(東邦出版)『勝負のスイッチ』(白夜書房)、『サッカーの見方が180度変わる データ進化論』(ソル・メディア)、『解説者のコトバを聴けば サッカーの観かたが解る』(内外出版社)。

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