大会概要

FIFAクラブワールドカップは今年で16回目を迎える。そして、来年の大会で従来の大会方式での開催は終了、参加チームを増やし、4年毎開催のイベントにリニューアルされることが予定されている。移行期にあるクラブ世界一決定戦だが、残念ながらJクラブの出場は叶わず、アジアからはチャンピオンズリーグ決勝で浦和レッズを圧倒的な強さで破ったアル・ヒラル(サウジアラビア)が欧米の強豪に挑む。

ヨーロッパ、南米、北中米カリブ海、アジア、アフリカ、オセアニアというそれぞれ6つの大陸でチャンピオンになったクラブが一堂に会すこの大会は、様々な過程を経て徐々に発展してきた。1960年、UEFAチャンピオンズカップ(当時)とコパリベルタドーレスの勝者がホーム&アウェイで対戦し、最強のクラブを決める大会としてインターコンチネンタルカップがスタートした。世界一のクラブを決める大会だけにサポーターが過激化、1975、1978年大会は中止となってしまう。

大会存続が困難になったことを受け、1981年から中立地である日本で一発勝負のワンマッチイベントという形に改革、トヨタ ヨーロッパ/サウスアメリカカップ(通称トヨタカップ)として2004年まで開催された。このハイレベルなイベントが毎年、風物詩のように見られる環境になったことが、後の日本代表やJリーグの成功につながったのは間違いない。その後、急成長したアジアやアフリカ、北中米も含めた形で真の世界一を決める大会としてクラブワールドカップに拡大する。現在は各大陸王者と開催国からの全7チームでチャンピオンを争っている形だが、2021年以降は24チーム参加への拡大が予定されている。

ヨーロッパ、南米と他地域のレベル差は未だに存在するが、確実に縮まってきていることも確かだ。2010年にアフリカ代表TPマゼンベが初めて決勝に進出、欧州vs南米という構図が初めて崩れた。2013年にも開催国であるモロッコのラジャ・カサブランカ決勝に進出、2016年は同じく開催国枠の鹿島アントラーズがファイナルでレアル・マドリーと対戦、延長にもつれ込む熱戦を演じた。『優勝はヨーロッパか南米で決まり』という状況は続いているものの、各地域のレベル差が縮まって来ていることは間違いないだろう。

事実、今年のアル・ヒラルはかなり期待できる。ACL決勝をご覧になった方はその強さを実感されているのではないだろうか。元フランス代表ゴミス、元イタリア代表ジョビンコのFW陣は強力で、レッズのDFはゴール前に張り付け状態にされてしまった。もちろん、脇を固めるサウジ出身の選手たちのクオリティも高く、このチームが欧州代表リヴァプール、南米代表フラメンゴにどう戦うかは非常に興味深い。

開催国枠で出場するアル・サッド(カタール)も強いチームだ。アル・ヒラルとのACL準決勝は2試合合計で6-5という僅差の勝負となった。北中米からはお馴染み、4回目の出場となるメキシコのモンテレイ。アフリカ代表のエスペランス(チュニジア)も3回目の出場となる。オセアニアからは初出場となるヤンゲンスポーツ(ニューカレドニア)が参戦する。変則的なノックアウト方式の大会は、ファンが全ての試合を見られるようにスケジューリングされている。強豪同士の戦いはもちろん、日頃目にする機会のないエリアのクラブサッカーやプレイヤーを見られるのも楽しい。サッカーを好きな方にはぜひチェックして頂きたい大会だ。