【小林祐希インタビュー】名波監督の薫陶を受ける磐田のスーパーレフティが「参考になった」と語る選手とは?

【小林祐希インタビュー】名波監督の薫陶を受ける磐田のスーパーレフティが「参考になった」と語る選手とは?

2016.5.21 ・ Jリーグ

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 3年ぶりにJ1の舞台で戦う磐田の中心には、名波監督が絶対の信頼を寄せる小林祐希が君臨する。

「自分を信じる気持ちは誰にも負けない――」

 世界を見据えた目標を胸に、天才レフティは挑戦を続ける。

(※『サッカーダイジェスト』5月12日発売号より一部抜粋)

 

――◆――◆――

 

――今季ここまでJ1を戦っての感触は?

 

「攻められている時間が長いし、ポゼッションで下回ってしまっているのは、自分たちが目指しているサッカーがまだできていないということ。だから、歯がゆさや悔しさのほうが大きいですね。J1は“1.5倍速”くらいパスや寄せの速さが違う。J2ではあまり出てこないところにも正確にボールを入れられたりして、そういう変化に慣れるまで少し時間がかかりました。

 

 今は対応できつつあって、敵の誘いにも食いつかなくなったし、(プレスに)行くべき時に行けるようになってきた。闘う姿勢や守備で我慢すること、カウンター攻撃など、(昨季まで)足りなかった部分も伸びてきています。個人的には収穫や手応えも多いし、充実している。楽しいですね」

 

――収穫や手応えとは?

 

「今、毎試合ピッチで対戦相手の中心選手の良いところを『真似する』、『盗む』ということを意識しています。例えば広島戦では青山選手が終盤に出てきて、チームがガラリと変わった。それはなぜか、いる時といない時の違いはなんなのかを考えながらプレーしました。なかでも横浜戦はすごく勉強になった。自分にとっては“宝物”の試合ですね」

 

――特に、どういうところが勉強になりましたか?

 

「中村選手のパスには全部メッセージが込められている。『1回俺に返せ』とか、『攻めをスピードアップするぞ』とか。常に嫌なところにいる上手さも、本当に参考になった。中澤選手も、ですね。試合前は、ボールを奪えるだろうと思っていたけど、実際はまったく違いました。こんなにスムーズにパスを回すのか、読みもコントロールも凄いなと。いろいろ盗ませてもらったし、『ありがとうございます』という感じです」

 

――1-5の完敗でも、「ありがとう」と。

 

「コテンパンにやられて『悔しい』と言うより、逆にそのほうがカッコいいかなというのも少しありますけど(笑)。そういう超えるべき相手がいる舞台で、チャレンジしないのはもったいないから、ミスを恐れずに、こうしたいと思ったプレーをどんどんやりたいですね。チームのためにやるべきことを完璧にこなしたうえで、プラスアルファを出していきたい」

 ――ここまでのコメントからも、充実感が伝わってきます。

 

「成長しているという手応えがあるし、こんな幸せなサッカー人生はないな、と思うくらい。そういうなかで、チームの勝たせ方とかが、少しずつ分かってきています。

 

 例えば、最後に自分がフリーで受けられるように味方を動かせるようになってきたとか。どこまでチームを引き上げられるか、とても楽しみですね。俺は、普通にではなく、急激に成長したい。だから試合をこなすだけではなく、勝負をつけるためだけでもなく、そういうものをひっくるめたピッチでの経験の全部を引き出しに入れて、成長の糧にしたいと思います」

 

――J1でやりやすいと感じることはありますか?

 

「J1の選手は、どのプレーにもフェイクや誘いが入っている。例えば俺がボールを持ってパッと目線を上げた時、その意図を察知するのか、それともボールだけを見ているのか。J1ではほとんどの選手が目線の変化を見て対応してきます。

 

 名波監督がよく言う『アンテナが高い選手』がたくさんいるほうが、俺はやりやすい。(敵にそういう選手がいれば)フェイクに引っ掛かってくれて、そこでひとつ隙ができたらパスコースも空きますからね。

 

 逆に(自分がフェイクに)引っ掛かることも多いけど、プラスのほうが大きい。そういう駆け引きがたくさんあるから、J2の時よりも倍くらいの経験を1試合で積ませてもらっている。猛スピードで学んでいる実感がありますね。もうヤバいと思うくらい(笑)。同じポジション(トップ下)で継続的に出られているのも大きいです。成長できる環境を与えてもらって感謝しています」

 

取材・構成:サッカーダイジェスト編集部

 

※『サッカーダイジェスト』5月26日号(5月12日発売)では、さらに小林選手のプレーに対するこだわり、名波監督との衝撃的な出会い、そして将来の目標などについても深く語っています。

 

◆プロフィール

こばやし・ゆうき/ 1992年4月24日生まれ、東京都出身。182センチ・72キロ。JACPA東京FC―東京V Jrユース―東京Vユース―東京V―磐田。J1通算21試合・1得点、J2通算138試合・14得点。観る者を惹きつけるテクニックに、独自の発想力とセンスを併せ持つ天才レフティ。名波監督の下、攻守でチームを牽引する“現代版ファンタジスタ”を目指す。若い選手に対しても気を配り、一緒に食事にも繰り出すなど、ピッチ外でも中心的役割を担う。

 

記事提供:サッカーダイジェストWEB

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