「すでにスペインでプレーしている建英のように」三好康児が見据える未来【インタビュー/後編】

「すでにスペインでプレーしている建英のように」三好康児が見据える未来【インタビュー/後編】

2021.10.21 ・ 日本代表

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康児は例年以上に強い覚悟を窺わせるパフォーマンスを見せ、10月シリーズでは出場はなかったもののA代表に約11か月ぶりに招集された。


「夢」と語るワールドカップ出場へ向けた“新章”に踏み出した24歳の新たな決意表明に耳を傾けてほしい。


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――ここからは今季のクラブでの話も。開幕から好調ですが、コンディションはどうですか?


「すごく良いです。五輪から良い状態のままチームに合流できました」


――五輪の疲れも残らず?


「疲れより、どちらかというと、またやってやろうというモチベーションのほうが大きいです。それに9月の代表ウィークでオフをもらえ、そこで十分にリフレッシュできました」


――今季のアントワープはオフに選手が多く入れ替わり、ブライアン・プリスケ監督が就任しました。


「選手は15人くらい入れ替わりましたし、スタッフもほぼ変わって、クラブハウスも新しくなったので、別のチームに来たような感覚です。新しい施設にロッカーやジムも移動し、新鮮な気持ちで入れました」

 ――今季新たに取り組んでいることはありますか?


「監督が変わったなかでチームとしてボールを保持しながら戦おうとしており、僕は得意なトップ下や右サイドハーフを任されることが多いです。どれだけ結果を残せるかが問われるので、ゴール前でボールを引き出す動きの質は改善しようとしています。ポジショニングを今まで以上に意識していますし、よりロジカルに整理して取り組んでいますね」


――昨季は右ウイングバックでの起用が多く、だからこそトップ下などに戻った新シーズンは、見える景色が変わったのではないですか


「改めて前線のほうが楽しいなと思いましたね。ウイングバックも面白さはあり、良い経験になりましたけど、やっぱりゴールに近いほうがやり甲斐を感じますし、僕の特長を発揮しやすいなと。だから前線でできる喜びはあります。やるからには結果を出し続けなければいけないですが、その自信もあります」――その意味ではヨーロッパリーグのプレーオフ(オモニア・ニコシア戦)でのループシュートは大きなアピールになりましたね。味方のすらしから、相手の背後を突いて決めた鮮やかなゴールでした。


「あのゴールはやっぱりトップ下だからこそできました。僕は足もとでパスを受けてターンをするのが得意ですけど、抜け出すような動きをもっと増やしてワンタッチでのゴールも磨けば、もうひとつ面白い存在になれる気がしています」


――確かにこれまであまり見なかったゴールの形だったのかなと。ロングフィードを味方がバックヘッドする際にスピードを緩めなかった。もしかしたらクリアされる可能性もあったのに。あれは狙い通りでした?


「ただただ裏に抜けてくれと信じて走っていましたね。確かに相手にカットされる可能性もありましたけど、あの時はボールの軌道を読んで走り抜ける判断をしました。それにボールを触ってくれた選手とはアイコンタクトでコミュニケーションが取れていたので、狙い通りでした。僕は爆発的なスピードがあるわけではないので、相手を振り切るには、そういう予測で上回るしかないんです」

 ――大きく様変わりしたチームのなかで、在籍3年目の三好選手に求められている役割は?


「3年目だからというわけではないですが、今まで以上にチームの中心としての自覚はあります。語学が堪能ではなくて言葉でまとめるのは難しいですが、プレーで引っ張れます。チームを勝たせる気持ちを持ち続けたいし、その気持ちが仲間や監督からの信頼にもつながるはず。今まで以上にクラブの結果に対して責任感を持っているつもりです」――責任感という意味では、昨年末に結婚したのも大きいのでは?


「新しく背負うものができたところはあります。ただ、結婚で大きく何かが変わるわけではないですかね。もっとも休日が今まで以上に楽しくなりました。これまでオフの日はやることがなく、練習があったらいいのになと感じていたくらいなので(笑)。オンとオフの切り替えはしやすくなりそうです」


――24歳の今、これからのキャリアビジョンはどう描いていますか?


「以前からスペインリーグでプレーしてみたいという想いはあります。五輪でスペイン代表と対戦して、改めてそのサッカーの魅力やレベルの高さを感じました。すでにスペインでプレーしている建英のように、より高いレベルにステップアップしたいですね。ただ当然簡単ではなく、先ばかり見ていても仕方がありません。


今は直近の目標や試合に全力を注いでいくことが重要かなと。ベルギーリーグでしっかりと結果を残し、その先につなげたい。24歳までは本当にあっという間だったので、もしかしたら気づいたら30歳になっているかもしれない(苦笑)。だからこそ今を全力で生きて、充実したキャリアを歩んでいきたいです」

 ――出場権を得られれば、来年のカタール・ワールドカップは25歳で迎えます。どんな大会にしたいですか?


「自分はまだまだチャレンジャーで、ここから代表に食い込んでいくためにもチームで活躍しなくてはいけません。ただ、ワールドカップに出られる可能性はあるはずですし、その期待を常に自分に持っています。新たな挑戦であり、先ほど話したように、ワールドカップ出場こそが選手としての一番の目標です。五輪の経験も踏まえ、より大きな選手になっていきたいですね」


取材・文●本田健介・多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)



 

記事提供:サッカーダイジェストWEB

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