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川端暁彦のプレスバック第60回

新たに町野修斗を招集した“森保ジャパン”。脳震盪で緊急搬送された、遠藤航の復帰プロセスは?

2022/11/09 川端 暁彦 川端 暁彦
新たに町野修斗を招集した“森保ジャパン”。脳震盪で緊急搬送された、遠藤航の復帰プロセスは?

「サプライズ選出があるとすれば、負傷者が出たときだけ」

FIFA ワールドカップのメンバー発表を前に、そんな話をしていたのだが、これは「そんなサプライズは要らないよね」という話とワンセットではある。

FW大迫勇也は「誰かの負傷を願いたくはないので、バックアップメンバー入りを断った」と公言したそうだが、心情的には理解できる部分もある。

ただ、実際にはサッカーというスポーツの競技特性上、負傷のリスクを0に削ることはできない。起きるときは起きるわけで、そして実際に起きてしまった。

左サイドバックのレギュラー候補であり、「三笘薫を最も上手に使える選手」でもあったDF中山雄太は、負傷によってFIFA ワールドカップのメンバーから外れることとなった。森保一監督にしてみれば、誤算と言うほかない。

代わって招集されたのは、J1リーグの日本人得点王となった湘南ベルマーレのFW町野修斗。国内組で臨んだ8月のEAFF E-1選手権で初招集され、9月シリーズに滑り込み、そしてFIFA ワールドカップの本大会メンバーに(追加とはいえ)加わった。

DFの代わりにFWを招集

相馬勇紀と同じコースに思われがちだが、相馬は五輪からの昇格組で、森保監督のサッカーを熟知しているアドバンテージがあったことを思えば、例外的な台頭と言えるだろう。J3から叩き上げてきた選手だから、夢も華もあるサクセスストーリーである。

とはいえ、素朴な疑問も喚起される選出である。

「左サイドバックの代わりがストライカーなのか?」

ちょっと不思議な選考には違いないので、まずはその理由を考えてみたい。メンバー発表前のコラムでも触れたが、そもそも「26人枠」の配分には難しいさじ加減がある。

各ポジションに配分して全体を厚くするのが王道だが、今大会から導入される5人交代制を考えれば、前を厚くするのも新たな定石に思える。

切り札となる選手を多数用意しておき、戦況によって使い分けられれば理想的だからだ。このため、前回の「予想」では、DFの人数は最低限の8人で、前を厚くすると予想した。

中山が外れて町野が入ったことで、結果的に人数バランスはこの予想通りになった形だ。

基本プランに修正を加えた?

なぜこうなったのかは、いくつかの可能性が考えられるが、個人的には二つではないかと見る。

一つは、そもそも森保監督は前を厚くしたかったけれど、それができない理由があったのではないかということ。

つまり負傷からの復帰を目指す板倉滉、そして冨安健洋が負傷したことで、後ろの控え選手を余分に確保しておきたかったという考えだ。そして、そのリスクがないというメディカルチームの判断が出てきたため、前を厚くする決断に踏み切った。

もう一つ考えられるのは、中山の負傷によって、森保監督が戦い方の基本プランそのものに修正を加えたのではないかということだ。

中山の役割をそのままこなせる代表候補選手となると、サンフレッチェ広島のDF佐々木翔の名前が真っ先に浮かぶが、佐々木は守備面での期待値は十二分に高いものの、中山のこなしていた攻撃でのタスクをこなすとなると少し厳しい。

その上で、たとえば5バックの構想があって後ろを厚くしていたが、これを断念したということも考えられそうだ。

町野はムードメーカー

長友佑都はそもそもタイプが異なり、伊藤洋輝を左に回してしまうとなると、3バックの左センターバックをこなす適材がいなくなる。

一方、4バックで伊藤をスタートの左サイドバックとして考えるなら、このポジションの控えを新たに呼ぶよりも、前線を厚くして攻撃の選択肢を増やすほうに実利がある。そんな判断があったのかもしれない。

町野はムードメーカーとしても期待できる明朗なタイプであり、勢いのあるストライカーを最後に追加するというのは、FIFA ワールドカップのセオリーの一つでもある。

FWのタイプとしても、現行のメンバーにはないものを持っている。バックアップメンバーに入ることを拒んだ選手がいることを思うと、次善の選択だったのかもしれないが、どのみち追加招集はベンチスタート濃厚の立場なのだから、気持ちの部分で前向きの選手のほうが好ましいとも言えるだろう。

遠藤航にアクシデント

一方で、難しい状況はここからも続くかもしれない。少なくとも、それに備えておく必要はある。まず新型コロナウイルスによって、選手が離脱するリスクは当然つきまとう。

6月のU-23アジアカップでは、大会中に次々と選手がいなくなるという苦渋を味わったが、同様のことが起きないとは言い切れない。「追加招集はベンチスタート濃厚」などと言ったが、実際はそう言い切れるものでもないだろう。

8日の試合では、中盤の要である遠藤航が脳震盪で意識を失い、救急搬送されるアクシデントも発生してしまった。大事でなければいいが、仮に深刻な外傷がなかったとしても、「脳」のことなので、復帰には慎重なプロセスが必要になる。

日本サッカー協会は脳震盪からの復帰プログラムを6つのステージに分けて、明確に定めている。受傷から24時間は絶対安静、その上で症状が消えていることを確認しながら、次のステージへ移行していく形になる。

最短でも1週間を要するこのプロセスだが、意識を失ったとなると軽い脳震盪ではないので、ステージ1(絶対安静状態)からステージ2(最大心拍数70%以下での軽い有酸素運動)へのステップは、慎重に見極めることになるだろう。

コンディショニングという重要な戦い

当たり前だが、一番大事なのはFIFA ワールドカップではなく、遠藤の安全だ。初戦に間に合えば僥倖、そうでない可能性も高いと思って準備しておくしかないだろう。

替えの利かない選手だが、対ドイツを想定すると、単純にボランチの選手を入れ替えるというより、板倉の中盤起用も選択肢に入ってくるかもしれない。

スタッフとJリーグ組はカタールに旅立ったが、ここからは過密日程で疲弊している選手たちのコンディショニングというもう一つの重要な戦いも始まる。

戦術も大事だが、そもそも戦える体を用意できないことには、どれほど凄い作戦があろうと、綿密に練ったプランがあろうと、すべて絵に描いた餅なのだ。(文・川端暁彦)

写真提供:getty images

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川端 暁彦 川端 暁彦
公式Twitter

1979年8月7日生まれ。大分県中津市出身。フリーライターとして取材活動を始め、2004年10月に創刊したサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』の創刊事業に参画。創刊後は同紙の記者、編集者として活動し、2010年からは3年にわたって編集長を務めた。2013年8月からフリーランスとしての活動を再開。古巣の『エル・ゴラッソ』を始め、『スポーツナビ』『サッカーキング』『サッカー批評』『サッカーマガジンZONE』『月刊ローソンチケット』など各種媒体にライターとして寄稿するほか、フリーの編集者としての活動も行っている。2014年3月に『Jの新人』(東邦出版)を刊行

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