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川端暁彦のプレスバック第67回

いよいよクロアチア戦。似たもの同士の我慢比べを、26対11の戦いで制しにいく

2022/12/05 川端 暁彦 川端 暁彦
いよいよクロアチア戦。似たもの同士の我慢比べを、26対11の戦いで制しにいく

「日本とクロアチアはメンタルの面でも似ていますし、やり方も似ています」

クロアチアのダリッチ監督は、そんな言葉を紡いできた。

同じような感想は日本の選手からも出ており、理性派のMF田中碧と野性派のFW前田大然がそれぞれの感性に基づいて「日本と似ている」、「日本人と似たところがある」と語っている。

田中はクロアチアの強みを「柔軟性と対応力」としているが、これも森保一監督が、FIFAワールドカップを勝つためのキーフレーズとして挙げてきた要素であり、日本が獲得を目指してきたもの。クロアチアはそれらを持ったチームだということだ。

ドイツやスペインのような明確な型を持ったチームではない。

「ゲームモデルのようなものはないように感じる」と守田英正も語っているように、彼らの動きは臨機応変であり、あうんの呼吸に基づくもの。もちろん戦術的なベースはあるのだが、個人の判断や決断が明らかに優越していることが少なくない。

やりづらく、読めない相手

特にモドリッチについては、「クロアチアにはピッチとベンチに二人監督がいる」と評されるのも肯ける通り、彼の判断に周囲の選手が追随していく。そして彼自身も圧倒的に気が利く選手であり、ハードワーカーでもあるから、他の選手の動きに合わせていくこともできる。

モドリッチという絶対的な意思決定の中核が見えるという点はちょっと違うが、監督からの上意下達ではない合意形成を図ってきた森保ジャパンにとっては、理解できるものでもある。

特に中盤中央の3人が互いに察しと思いやりを持ってプレーし、大胆に動き回りながらもバランスを崩さない様は、森保ジャパンが本来目指しつつも、現実を見据えて断念した形に近い。

よって、やりづらい。

そして、読めない。

スペインはスペインだった。日本がどう出ようとも、どういう試合展開になろうとも彼らのゲームモデルがガラリと変わるようなことはない。

ただ、クロアチアは言ってしまえば勝つことへの執着はあるけれど、勝ち方には興味のないチームであり、ボールを持つこともできるが、ボールを捨てることもできるチームだ。

日本はスペインとの第3戦において、相手が裏へ蹴ることを決してしないことを見越し、かなり強気の高い位置にバックラインを設定していた。

同じことをクロアチアに対してやれば、蹴り込まれるリスクと隣り合わせだ。日本がプレッシングに行く時間帯を作ろうとすれば、彼らはシンプルに蹴ってくるだろう。

粘り強いチーム同士の戦い

「粘り強いチーム」というのは、日本とクロアチア双方の監督・選手から出てきた相手の印象である。

「堅い試合になると思う」という吉田麻也の分析は、こうした点を踏まえてのもので、勝ち方にはこだわらず、勝つことにこだわる両チームが我慢比べを展開するようなゲーム展開も十分にあり得る。それがお互いの認識だろう。

正直言って、こうした相手に有効だった久保建英が体調不良で出場不能であるのは痛恨だが、冨安健洋の先発復帰は濃厚で、酒井宏樹も戻ってこられるかもしれない。高さも武器にするクロアチアに対して、この点は明るい材料だ。

高さと言えば、クロアチアのセットプレーはかなりの脅威。モドリッチというセンスと精神力、技術的精度を兼ね備えたキッカーを擁し、大型選手をズラリと並べるクロアチアに対し、日本がGK権田修一を中心にどこまで対抗できるかは、試合の分水嶺となるだろう。

あとは誰を切り札に残すかも含め、延長戦まであり得るノックアウトステージゆえの采配もポイントだが、ここは今大会冴えまくっている森保監督ならば、大きな不安もない。

何より選手たちが「交代選手が試合を決める」という意識で統一されているので、彼らがピッチに入ったときのスイッチの入り方が異常なほど高いのもポジティブな材料である。

いまが最強のチーム

決戦を前に、赤髪のサムライはこう語った。

「ベルギー戦を忘れたことはない。ふとした瞬間にあのカウンターが頭をよぎることが何度もあった。正直、この4年間は苦しい時間のほうが長く、それでも、その苦しさをみんなで乗り越え、心技体の全てにおいて一人ひとりがレベルアップしてきたと感じています。僕は08年から15年間代表でプレーしていて、少なくとも自分が観てきた中で、いまが最強のチームだと自信を持って、誇りを持って言える。明日は必ずクロアチアを破って新しい景色を見たいと思います。そしてまた大きな声で『ブラボー!』と叫びたい」

ドイツやスペインに勝ったからクロアチアにも勝てる——。そんな甘い話はどこにもなくて、客観的に観れば、クロアチアの戦力は日本よりまだ上と観るべきだろう。

ただ、だから勝てないなんてことがないのは、グループステージを通じて掴み取ってきたものでもある。

「サッカーは11対11でやるものだけれど、日本は26対11で戦えている」

そう語ったのは、ここまで日本を救う2点を決めた堂安律である。チームとしての意思統一が乱れて敗れたコスタリカ戦も、今となっては最高の薬を飲み干したようなもの。

いまの日本代表にいるのは、あの失敗を繰り返すような選手たちではない。

「少しでも長くこのチームでやりたい」。そんな言葉が選手はもちろん、スタッフからも聞こえてきている。

負ければ終わりの試合ではなく、勝って続く試合と位置付けるラウンド16のクロアチア戦。似たもの同士の我慢比べを、26対11の戦いで制しにいく。(文・川端暁彦)

写真提供:getty images

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川端 暁彦 川端 暁彦
公式Twitter

1979年8月7日生まれ。大分県中津市出身。フリーライターとして取材活動を始め、2004年10月に創刊したサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』の創刊事業に参画。創刊後は同紙の記者、編集者として活動し、2010年からは3年にわたって編集長を務めた。2013年8月からフリーランスとしての活動を再開。古巣の『エル・ゴラッソ』を始め、『スポーツナビ』『サッカーキング』『サッカー批評』『サッカーマガジンZONE』『月刊ローソンチケット』など各種媒体にライターとして寄稿するほか、フリーの編集者としての活動も行っている。2014年3月に『Jの新人』(東邦出版)を刊行

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