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河治良幸の真・代表論 第132回

準々決勝からファイナルまで。カタールの地で見届けながら考えた、日本代表の”その先”

2022/12/20 河治 良幸 河治 良幸
準々決勝からファイナルまで。カタールの地で見届けながら考えた、日本代表の”その先”

FIFA ワールドカップ カタール 2022。日本はラウンド16で敗退してしまったが、筆者は日本を破ったクロアチアの戦いを含めて、決勝まで見届けた。

やはりベスト8(準々決勝)はラウンド16とは違い、さらに準決勝、3位決定戦、決勝には、それぞれの景色があることを実感した。一概にどこが難しいとも言い切れず、ノックアウトステージは、どの段階でも難しさがある。

準々決勝はノックアウトステージを1つ勝ち上がったチームの戦いであり、フィジカル的にも良いコンディションで迎えることができる。

それが「FIFAワールドカップで、もっとも面白い」と言われる理由の1つだが、今大会は準々決勝のすべての試合にドラマがあった。

印象的な試合の数々

クロアチア対ブラジルは、個人のタレント力で上回るブラジルに対して、クロアチアがモドリッチを中心にコンビネーションを駆使し、互角以上の戦いを見せた。

そしてスコアレスで迎えた延長戦。ネイマールが個人技と即興のアイデアを最大限に発揮したスーパーゴールでリードを奪うが、ブラジルの勝利が見えてきた後半12分、モドリッチを起点に交代選手3人が絡む形から、長身FWペトコビッチが豪快に同点弾を決める。そして日本戦に続くPK戦の末、GKリヴァコヴィッチの活躍で勝ち上がった。

オランダ対アルゼンチンは、アルゼンチンが3バックのオランダに対し、3バックのミラーゲームに持ち込み、局面の1対1を生かしながら自分達のペースに引き込んだ。

メッシの活躍で一時は2点にリードを広げたが、オランダは途中出場のベグホルストが1点を返すと、後半アディショナルタイムにフリーキックからトリックプレーを成功させて、ベグホルストが2点目となる同点ゴールを奪った。

決着はPK戦に。試合の流れを見れば、追い付いたオランダが有利かと思われたが、アルゼンチンは一人目のメッシから続けて成功する一方、オランダはファン・ダイク、ベルハイスと、続けてGKエミリアーノ・マルティネスにストップされた。

PKの評価は難しい。ただ、アルゼンチンはキッカーが自信を持って蹴っていたこと、そして”PKストッパー”として知られるエミリアーノ・マルティネスの活躍が光った。

モロッコの躍進

ラウンド16でスペインを破るなど、躍進を続けるモロッコと、クリスティアーノ・ロナウドを擁するポルトガルの試合は、エースをベンチに置いた欧州の強豪に対して、モロッコが組織的な守備で行手を阻みながら、アンカーのアムラバトを起点にウナヒ、ツィエクなどが躍動し、ポルトガルゴールに迫る。

そして前半42分、左サイドからのクロスに大型FWのエンネシリが迫力あるヘッドで叩き込んだ。

ポルトガルのフェルナンド・サントス監督は、後半の早い時間からクリスティアーノ・ロナウドを投入。攻勢を強めるが、モロッコの粘り強い守備と効果的なカウンターにリズムを崩されるとともに、守護神ブヌの好セーブにも阻まれた。

最後はここまでディフェンスを支えてきたペペのヘッドが外れて万事休す。モロッコがアフリカ勢として、初のベスト4を決めた。

もう1つのカードは、イングランドとフランスの歴史的な対戦だった。FIFAワールドカップのノックアウトステージで両国が当たるのは初めてで、世間的な注目度も高かったが、試合内容も大会最高レベルだった。

序盤にフランスのチュアメニがスーパーゴールを決めれば、イングランドもサカが獲得したPKをハリー・ケインが決める。

後半途中から主導権を奪ったフランスが、立て続けにチャンスを迎えると、後半33分にグリーズマンのクロスにジルーがヘッドで合わせ、勝ち越しに成功。

終盤、二枚替えで反撃に出るイングランドは、この日2本目のPKをエースのハリー・ケインが外したことが、勝敗を分けることとなった。

エースの重要性

準々決勝の4試合は、ラウンド16のように点差が開いたゲームは1つもなく、互いに接近した中で、流れをいかに引き寄せるか。さらに隙を与えず、隙を突くといった、ギリギリのところで勝敗が決まることを認識させられた。

もし日本が準々決勝を戦っていた場合、ラウンド16のクロアチア戦で味わったゲーム運びの難しさを、さらに一段階引き上げたレベルで経験することになったはずだ。

準決勝は疲労や怪我、出場停止によってベストメンバーを揃えられない中での選手層や総合力が問われる戦いになると同時に、厳しい状況だからこそ輝く大黒柱やエースの重要性が際立った。

モロッコにはツィエク、クロアチアにはモドリッチという中心選手がいた。しかし、フランスのエムバペ、アルゼンチンのメッシというスーパータレントの輝きは別格だった。

準決勝ともなると、選手層と強烈な個性が、それまでの戦い以上に重要性を増してくる。モロッコはテクニック、パワー、スピードのアベレージが高く、一人ひとりが個性的で、まとまりのある好チームだったが、ここまで躍進してきたことが周囲の予想を上回るもので、最初から6試合目、7試合目を想定していたフランスとの間には差があった。

それでも、アフリカ勢にとって”新しい景色”の中で奮闘を尽くした結果としての惜敗であり、日本が敗れたクロアチアとは違った意味で、参考になるところがある戦いぶりだった。

両エースの素晴らしさ

決勝戦はアルゼンチンとフランスが、厳しいコンディションの中で持ちうる全てを出し尽くした。最後はPK戦の末にアルゼンチンが悲願の優勝を果たしたが、2大会連続でファイナルに進んだフランスの戦いぶりも見事だった。

文句なしのゴールデンボール(MVP)を獲得したメッシ。決勝でハットトリックを達成し、8得点でゴールデンシューズ(得点王)を獲得したエムバペという両エースの素晴らしさは言うまでもない。

アルゼンチンは4試合ぶりのスタメン復帰となったディ・マリアやベストヤングプレーヤーに選ばれた中盤のエンソ・フェルナンデスの活躍。フランスは2点をリードされた状況からのエムバペ、テュラム、コロ・ムアニ、コマンの4トップは迫力満点で、怒涛の同点劇につながった。

厳しい環境での戦い

日本が敗退した後の戦いを見届けることで、日本の可能性と課題の両方が体感的に見えてくる。どこまで戦えるかは、実際に日本が勝ち上がってみないと分からないが、現場で最後まで見届ける価値を改めて感じた。 

ただ、それを記者のインプットにとどめることなく、今後の記事や取材に生かしていくことが大事だと考えている。

北中米共催となる3年半後のFIFAワールドカップには48チームが参加し、ラウンド32からノックアウトステージになることが確定的だ。

今大会のスペイン戦をラウンド32に例える選手もいたが、一発勝負のノックアウトステージで勝ち進むということは、ラウンド32であっても難しいだろう。見方を変えるなら、ラウンド16はノックアウトステージを1つ勝った状況で迎えることになる。

記録上はこれまでと同じだが、意味合いとしては、その時点で”新しい景色”なのかもしれない。

冬開催のコンパクトな大会だったカタール大会とは違い、厳しい環境での戦いが予想される次の大会に向けて、アジアカップやアジア予選、できることならアジア外の国際試合を経験しながら、どう本番に向かっていくか。

まだ新体制すら決まっていないが、FIFA ワールドカップ カタール 2022を日本代表の試合だけでなく、大会全体を振り返りながら、未来への糧にしていく助けができればと考えている。(文・河治良幸)

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サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』の創刊に携わり、現在は日本代表を担当。セガのサッカーゲーム『WCCF』選手カードデータを担当。著書に『サッカー番狂わせ完全読本 ジャイアントキリングはキセキじゃない』(東邦出版)『勝負のスイッチ』(白夜書房)、『サッカーの見方が180度変わる データ進化論』(ソル・メディア)、『解説者のコトバを聴けば サッカーの観かたが解る』(内外出版社)。

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