2戦連続大量5得点、なでしこジャパンがフィンランドを一蹴し欧州遠征締めくくる
日本時間28日、サッカー女子日本代表“なでしこジャパン”が、アウェイでフィンランド女子代表と対戦。欧州遠征2戦目のなでしこは、遠藤純、長谷川唯ら攻撃陣が躍動し、大量5ゴールを奪って快勝。組織と個人が融合した、新たななでしこジャパンの形を示す勝利となった。
FIFAランキング29位のフィンランドとの一戦。スタメンはGK山下杏也加、最終ラインは右から清水梨紗、高橋はな、熊谷紗希、三宅史織。ダブルボランチに長野風花と三浦成美。右に宮澤ひなた、左に遠藤純。2トップに田中美南と菅澤優衣香が入る、4-4-2でスタートした。
先手を取ったのは、なでしこジャパン。前半13分、左サイドの遠藤が持ち前の突破力で縦に仕掛け、中央へクロスを入れる。このボールがフィンランドのDFに当たり、ゴールイン。遠藤の個人技で、なでしこが早々にリードを奪った。
しかしホームのフィンランドも、すぐさま同点に追いつく。前半18分、右サイドをエングマンがドリブルで持ち上がると、中央へ進入。対峙するセンターバックの高橋をものともせず右足を振り抜くと、ゴール左にシュートを流し込んだ。
なでしこは後半開始から、2トップの菅澤、田中に替えて、セルビア戦でゴールを決めた植木理子と長谷川唯。ボランチの三浦に替えて、こちらもセルビア戦でゴールを決めた猶本光を投入した。
すると後半2分、長谷川、宮澤、清水とパスを繋いで攻め上がると、清水のクロスをファーサイドの遠藤が右足で合わせてゴール。交代で入った長谷川が起点になり、勝ち越しゴールを奪った。
長谷川を投入し、システムを4-4-2から4-2-3-1に変更したなでしこ。攻守に躍動感が生まれ、ボールを支配する場面が多くなる。
後半13分には、遠藤のコーナーキックをニアサイドの植木がヘディングシュート。GKが弾いたボールを高橋が詰めて3点目。なでしこがリードを広げる。
後半19分、三宅に替えて宝田沙織を投入。その後も、清水、長谷川が立て続けに惜しいシュートを放つなど、なでしこの時間帯が続く。
後半29分には、途中出場の植木が胸トラップから鮮やかなシュートを突き刺して4点目。植木の5試合連続ゴールで試合を決定づける。
後半34分にはGK山下に替えて、田中桃子を投入。終了間際の後半44分には、ペナルティエリアで倒された長谷川が自らPKを決め、5点目を奪った。
直後の後半45分、右サイドからのドリブルが光った宮澤に替えて、成宮唯が入る。最後まで集中を切らさず戦い抜いたなでしこが、フィンランドを5対1で下し、セルビア戦に続くゴールラッシュで欧州遠征を締めくくった。