なでしこジャパン、欧州王者イングランドに0-4で完敗喫す
日本時間12日、なでしこジャパンがスペイン・ムルシアでイングランド女子代表と対戦。欧州王者に挑んだなでしこだったが、力の差を見せつけられ、0対4で完敗を喫した。
来年の女子W杯まで8ヶ月。なでしこにとっては、イングランドという世界トップレベルを相手に、現在の力を知るために重要な試合となる。
注目のスタメンはGK山下杏也加、最終ラインは右から三宅史織、熊谷紗希、南萌華。右に清水梨紗、左に遠藤純。ダブルボランチに杉田妃和と長野風花。インサイドに宮澤ひなたと長谷川唯、ワントップに岩渕真奈が入る、3-4-2-1でスタートした。
開始から、ボールを支配したのはイングランド。ピッチを大きく使った展開でパスをつなぎ、チャンスと見るや縦にスピードアップし、個の力でなでしこゴールに迫る。
それに対し、なでしこは守備時5-4-1で対応。人数をかけてスペースを消し、イングランドの攻撃を封じにかかる。しかし、イングランドのスピードとキープ力、パススピードを含めた素早いプレーに手を焼き、劣勢の展開が続く。
日本のシュートは前半20分、セットプレーから長谷川が左足でシュートを打つが、GKにキャッチされた。
前半26分には、左からのクロスをルッソが頭で合わせたが、ゴールポスト直撃。なでしこは肝を冷やした場面だった。
前半31分には、ゴール前でビルドアップのミスを突かれてボールを奪われると、ミードに強烈なシュートを打たれるが、GK山下が右手一本ではじき出す。決定機だったが、守護神の好セーブでゴールを死守した。
イングランドの猛攻を耐えてきたなでしこだったが、前半38分、ゴール前でボールを受けた杉田のパスが奪われると、デイリーに左足で流し込まれ、イングランドが先制する。
後半8分には、イングランドが自陣のビルドアップから右サイドを突破し、ファーサイドに流れたクロスをケリーが左足で流し込み、2点にリードを広げた。
後半13分には、遠藤が左サイドでボールを受けてシュートに持ち込むが、ゴールの枠を外れる。
後半14分、岩渕に替えて田中美南を投入。後半25分には宮澤、三宅に替えて、藤野あおば、宝田沙織を送り込む。
後半32分には、イングランドが左サイドを突破すると、細かいパスを繋いで最終ラインを崩し、トゥーンが左足で流し込んで3点目。試合を決定づける。
後半42分には藤野、長谷川と立て続けにシュートを打つが、GKの正面を突く。
さらに終了間際の45分には、左サイドでボールを奪われると、中央でパークに押し込まれて4点目。
イングランドの猛攻にさらされたなでしこ。一矢報いることはできず、0対4で試合を終えた。
なでしこの次戦は16日、スペインと対戦する。試合はNHK-BS1で、午前9時より録画中継される。
写真提供:getty images