【セルジオ越後】Jクラブが大学に情けない敗戦…海外だったら監督更迭もあるよ

【セルジオ越後】Jクラブが大学に情けない敗戦…海外だったら監督更迭もあるよ

2019.7.12 ・ Jリーグ

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 天皇杯でジャイアントキリングが起きたね。法政大がヴェルディを2-0で下し、鹿屋体育大がグランパスに3-0で快勝した。正直に言えば「あぁ、またか……」という印象だよ。

 

 去年は2回戦で関西学院大がガンバを延長戦の末に2-1で下し、一昨年は筑波大が1回戦でJ3のY.S.C.C.横浜を2-1で、2回戦でJ1のベガルタを3-2で、3回戦でJ2の福岡を2-1で破った。毎年のように起こっている下剋上は、もはや珍しいことではなくなってきている気がするよ。

 

 たしかにいつも連戦になるから、Jリーグ勢は天皇杯に週末のリーグ戦で出番がなかった選手を使わざるを得ない。一方で大学生は格上を「食ってやろう!!」と気合を入れて臨んでくる。ただ今回、法政大は上田(2021年鹿島加入内定)と紺野(2020年FC東京加入内定)がユニバーシアードに参加していた。彼ら主力不在の法政大に、ヴェルディは負けたんだ。プロがアマチュアに負けるのは情けないよね。

 こうしたジャイアントキリングが起きる背景には、Jリーグの魅力が低下している影響もあるんじゃないかと思う。例えば2年前の選手権で7ゴールを決めて得点王に輝いた前橋育英高の飯島は、法政大に進学した。その前の年に6得点で青森山田の優勝に貢献している鳴海も仙台大に進んでいるよね。

 

 もちろん、本人に話を聞いたわけじゃないから、大学を選んだのは様々な事情があるかもしれない。なかには、去年の選手権で活躍した染野のように、早々にアントラーズ入団を決めた選手がいるのも確かだ。ただ、以前と比較すると、Jリーガーになることは「夢」ではなくなってきている、と感じるんだ。


 Jリーグ開幕当初と比べたら年俸も下がって、J2やJ3なら一般企業に就職したほうが良い給料をもらえるかもしれない。それで選手としての寿命も平均的には30~40歳くらいまでで、引退してから再び就職活動をするのも簡単ではない。そこまで先の将来も見据えたら、高校生たちはJリーガーになるより、大学に進んで勉強をして一般企業に就職したほうが将来安定だと考えるのが普通だよね。 それにしても、天皇杯の注目度は低いね。観客動員数も2000人台が目につく。まだ2回戦とはいえ、あまりにも少ないよね。毎年、決勝は観衆が多いかもしれないけど、客席がガラガラになるゲームもある現状に目を向けるべきだ。


 今年で99回目になる歴史のある大会なのに、Jリーグ勢は2軍を送り込んでアマチュアに負けるし、段々と重要視されなくなってきている。昔は天皇杯しかなかったから盛り上がっていたけど、Jリーグができてからは、ないがしろになっている気がするよ。

 天皇杯で負けても、リーグ戦で勝てばいいっていう問題じゃない。グランパスやヴェルディのサポーターは学生に負けてSNSなどで怒りの声を上げているようだけど、クラブ内部は何をやっているのかな。きっと海外だったら、アマチュアに負けたら監督の更迭だってあると思う。日本は甘いんだ。もっと、この情けない結果をクラブ内で重く受け止めるべきだね。

記事提供:サッカーダイジェストWEB

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