多摩川クラシコで証明された川崎の選手層の厚さ。絶品だったボランチコンビ、田中碧&下田北斗の献身

多摩川クラシコで証明された川崎の選手層の厚さ。絶品だったボランチコンビ、田中碧&下田北斗の献身

2019.7.15 ・ Jリーグ

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[J1・19節]FC東京0-3川崎/7月14日/味の素スタジアム

 

 3連覇を目指す川崎が、勝点7差で追う首位のFC東京を3-0で破った通算34回目の多摩川クラシコ。今季の覇権争いを左右すると言われた、重要な一戦を制した川崎の鬼木達監督は試合後、あるふたりの選手の貢献ぶりを称賛した。

 

「ともに運動量に期待していましたが、よくやってくれました。それに球際。抑えるべき選手をしっかり抑えてくれました。ボールを散らすところ、ボールを中につけるところも、やり続けてくれましたし、非常に良かったと思います」

 

 指揮官が称したのはこの日、ダブルボランチを組んだ田中碧と下田北斗だ。前節の鳥栖戦で司令塔の大島僚太が負傷交代したことで、大一番で先発の座を掴んだふたりは、序盤からエンジン全開でピッチを走り回り、的確なパスでチームにリズムをもたらしたのだ。

  特にリーグ戦は11試合ぶりのスタメンとなった下田は、20分にCKから自慢の左足で良質なクロスを供給して小林悠の先制ゴールをアシスト。その後も決して足を止めずに動き回ると、疲れが見え始めてもおかしくない69分にはチャンスと見るや相手ゴール前へと駆け上がり、冷静な落としで阿部浩之のゴールをお膳立て。2アシストと目に見える結果を残してみせた。

 

 その活躍に本人も「出た時に何ができるかを示さなくてはいけないと思っていたので、そこに懸けていた部分はありました。試合に出て勝つことは個人にとって自信になります。これを続けていきたいです」と手応えを語る。

 

 一方、U-22代表で臨んだ先日のトゥーロン国際大会で評価を高めた田中も、自陣ゴール前から相手ゴール前まで、まさに“ボックス・トゥ・ボックス”と呼べる幅広い動きを示して貢献。「自分たちでアクションしてゲームを進めることを意識していました」とこちらも充実の表情を浮かべる。

 

 今季のリーグ戦でスタートから組むのは初。それでも「今週のトレーニングで一緒にやってきて、手応えはありました」(田中)と良い連係を見せ、快勝の原動力となった。

  本来、川崎のボランチには大島僚太、森保ジャパンに定期的に選ばれている守田英正、今季の新戦力である山村和也ら実力者が揃う。ただコンディションなどを判断して鬼木監督が、大一番に送り出したのが田中と下田のふたりだった。

 

 その点、田中は熾烈なレギュラー争いについて「誰が出ても強いのが今のフロンターレですが、その意味では誰も定位置が決まっていません。毎日の練習から結果を残すことが大事ですし、悪ければすぐ練習からも外されるので、どんな時も気が抜けません。ただ良いライバルと良い関係を築けているのは素晴らしいことだと思います」と口にする。

 

 今季のターニングポイントと呼べそうな試合で、大きな勝点3を手にした川崎が示したのは、充実のパフォーマンスと、選手層の厚さだった。共通理解を深め、激しい競争のなかで互いの力を高めあう。リーグ3連覇を目指す王者は日々、進化を続けている。

 

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)



 

 

記事提供:サッカーダイジェストWEB

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