「もうね、次元が違う」小野伸二が語るイニエスタとJリーグの助っ人事情

「もうね、次元が違う」小野伸二が語るイニエスタとJリーグの助っ人事情

2019.9.12 ・ Jリーグ

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 今年でプロキャリア22年目を迎える小野伸二は、Jリーグの着実な進歩を実感している。


「欧州クラブとも遜色ないレベルに近づいて来ているんじゃないでしょうか。実際に最近は、フィジカル的に負けない選手も出てきているし、テクニックも劣らず、すごく拮抗した試合をするようになっているじゃないですか」


 22年間の中で小野は、オランダのフェイエノールトやドイツのボーフム、オーストラリアのウエスタン・シドニー・ワンダラーズなど海外クラブでも活躍してきた。特に5シーズン在籍したフェイエノールトでは、加入初年度の2001―02シーズンにUEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)制覇に貢献。


 当時18歳でメキメキと頭角を現わしていたロビン・ファン・ペルシや、デンマーク代表ストライカーのヨンダール・トマソン、そしてこの年にオランダリーグで24ゴールを挙げてリーグ得点王となるオランダ代表FWピエール・ファン・ホーイドンクといった多彩なアタッカー陣を操り、その名を世界に轟かせた。欧州カップ戦のタイトルを獲得したのは、いまだに小野だけである。

  Jリーグでのキャリアも輝かしい。高卒でプロキャリアをスタートさせた浦和(1998~2001年、06~07年在籍)ではルーキーイヤーの1998年はJリーグ新人王とベストイレブンを受賞すると、オランダから復帰した06年にはJ1制覇と天皇杯優勝に尽力。翌07年にはACL優勝を経験する。その後清水や札幌でプレーし、 現在はJ2の琉球で沖縄のサッカーを盛り上げようと奮闘する。


 そんなヨーロッパでも日本でも豊富な経験を積んできた小野だからこそ、その関係性が徐々に変わってきていることを肌で感じている。


「当時、ヨーロッパのクラブから見れば、Jリーグはまだ知名度も低かったし、どうしてもビジネス相手というイメージが強かった。ヨーロッパのサッカーファンが多い日本に遠征すれば、チケットもグッズも爆発的に売れて儲かりましたから。今はそういう事情は関係なく、本当に対等な関係に近づいていますよ」 Jリーグの価値やレベルが高まっているのは、ある傾向からも分かるという。


「(アンドレス・)イニエスタ(神戸)や(フェルナンド・)トーレス(元鳥栖)といった世界のトップレベルを経験してきた選手たちが新たな活躍の場に選ぶくらいになっているわけですから。それこそまさにレベルが上がっている証拠です」


 近年はイニエスタ、F・トーレスの他にも、ダビド・ビジャやルーカス・ポドルスキ(いずれも神戸)といった世界的にも有名な選手がやってきている。特にイニエスタは言わずと知れたスター選手。スペインの超名門バルセロナでキャプテンを担い、32個のタイトルを獲得すれば、スペイン代表では4度のワールドカップに出場し、2010年には世界一に輝いている。Jリーグ史上最強助っ人との呼び声も高い。

  小野の目に、そんなイニエスタは、どう映っているのか。


「僕が何かを言える立場ではないですよ。もうね、次元が違う。見ているだけで心が躍るというか。ピッチ外でも素晴らしい人格者で、トレーニング中も真面目らしいです。僕も生で練習を観に行きたいと思ったくらい」


 小野から見ても、別格の存在らしい。だからこそ「そういうワールドクラスの選手たちと間近でプレーした他の選手が刺激されて、さらにレベルは高まるはずですよ」と今後のJリーグのさらなる進歩を確信しているのだ。



取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)

 

記事提供:サッカーダイジェストWEB

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