【セルジオ越後】簡単ではないが“死の組”じゃない。五輪のノルマはメダル。獲らないと話題にもならないよ!

【セルジオ越後】簡単ではないが“死の組”じゃない。五輪のノルマはメダル。獲らないと話題にもならないよ!

2021.4.23 ・ 日本代表

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 東京五輪の男女サッカー競技の組分け抽選会が行なわれた。男子は、南アフリカ、メキシコ、フランスと同じグループに入り、女子はカナダ、イギリス、チリと同居することになった。


 男子のグループ分けを見ると、グループAの日本の対戦国は決して簡単ではないね。下馬評では、アフリカ3位の南アフリカが実力的に少し落ちるようだけど、メキシコはロンドン五輪優勝などアンダー世代では結果を残してきている国だし、フランスは前回のロシア・ワールドカップ優勝国で勢いに乗っている。オーバーエイジ(OA)の顔ぶれ次第では、大会屈指の強力な布陣になるかもしれない。


 とはいえ、日本のグループがいろんなメディアが騒ぐような“死のグループ”だとは思わない。まあ、韓国は相手に恵まれたのかもしれないけど、その他のグループを見れば、欧州王者のスペインと南米王者のアルゼンチンが入ったグループCや、前回優勝のブラジルとドイツが同居するグループDは、日本のグループ以上に勝ち抜くのは厳しいよ。


 森保監督がたびたび「目標は金メダル」と公言しているけど、それが本気なら「厳しい」なんて言っていられない。どんなグループでも勝ち抜く自信がなければ、そもそもメダルなんか取れっこないんだ。


 ただし、相手は決まったけど、各国がどんなチームになるのかはOAで誰をメンバーに加えてくるかで大きく変わるだろうね。これまでも五輪の優勝チームはだいたいOAに大物を連れてきて本気でメダルを獲りに来ている。OAが与える影響はそれだけ大きいんだ。だから、フランスも23歳以下の選手はだいたい読めるだろうけど、五輪前にEUROもあるから、それによって誰をOAに招集するのか。そこでチーム編成も変わるだろう。


 それに忘れちゃいけないのは、仮にグループリーグを突破しても決勝トーナメントでは楽な戦いはひとつもなさそうだということ。準々決勝は、やはり韓国あるいは欧州ベスト4のルーマニアが有力だろう。韓国は、先日の日韓戦のこともあるから目の色を変えてくるだろうし、ルーマニアもここ最近は良い若手が育ってきているようだね。


 だけど、対戦相手のこと以上に読めないのが五輪開催の可否。感染者数はまだ収まる気配がないし、ワクチンも一般の人に行き渡るまでには時間がかかりそうだ。ゴールデンウイークに一気に感染者が増えたら……。開催されたとしても、交代人数や観客の有無もまだ分からないし、それが戦い方や選手のメンタルに影響することもあるだろう。いろんな面で先の読めない、先の見えない大会だよ。

  女子はなでしこジャパンがワールドカップで優勝し、オリンピックでメダルを獲るようになってから各国が本腰を入れて強化に乗り出した。イングランドやオランダといった欧州勢が台頭してくるなかで、日本も簡単には国際舞台で勝てなくなった。


 そういう意味では、日本にとって今回の五輪は正念場の大会と言えそうだね。優勝候補の一角のイギリスと同じグループになったけど、この最初の難関をどう乗り切るかは大きなカギになりそうだ。


 女子も高倉監督がメダルという目標を掲げているようだけど、やはり五輪という舞台は、メダルを獲らないと話題にならない。メダルを獲った種目だけが話題になるものなんだ。とくに女子は前回のリオ五輪で予選落ちして、その厳しさを本当に痛感しているはずだ。


 不遇の時間を取り戻す意味でも、秋に始まるプロリーグをアピールするためにも、メダルを獲ってほしいね。


構成●サッカーダイジェストWeb編集部

 

記事提供:サッカーダイジェストWEB

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