【ライターに訊くパリ五輪予想布陣】チームの核は世代筆頭格の鳥栖ボランチ! 尚志高の規格外DFも

【ライターに訊くパリ五輪予想布陣】チームの核は世代筆頭格の鳥栖ボランチ! 尚志高の規格外DFも

2021.7.31 ・ 日本代表

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 現在U-24日本代表が躍進を続けている東京オリンピック。ここから3年後、2024年にはパリ五輪が開催される。


 若い選手の台頭が著しい日本サッカーにおいて、次にどんな有望な選手が日の丸を背負うことになるのかは誰しもが気になるところだ。ここでは、育成年代に詳しいサッカーライターの森田将義氏に、パリ五輪の布陣を、主に現U-17~U-20代表(2001~2004年生まれ)のメンバーから選んで予想してもらった。


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 東京五輪世代の初陣となった2017年12月のタイ遠征のメンバーで、最終的なメンバーに残ったのはGK大迫敬介ら5人のみ。MF久保建英や堂安律ら、2017年のU-20ワールドカップ韓国のメンバーも当時は選外で、今回の23人中半数は後から追い上げてきた選手だ。


 ブレイクの雰囲気が漂っていたとはいえ、大阪体育大でポジションを掴み始めたばかりのFW林大地のメンバー入りを予想した人は、ほとんどいなかったに違いない。ラージグループにいたとはいえ、DF旗手怜央のメインポジションが左SBになると当時の人たちに言っても、信じてもらえないだろう。

  当時、世代別代表の常連だった選手の恩師が「4年前の今頃は、アイツが東京五輪で活躍するもんだと思っていた」と苦笑いしていたが、選手の先を読むのは本当に難しい。努力次第で選手の序列は変わるし、所属チームでポジションを掴むには運の要素も必要になってくる。予想というよりは期待に近いが、パリ五輪のメンバーを現時点で占うなら、このメンバーになるだろうか。


 GKは今回の東京五輪のメンバーにも入ったGK鈴木彩艶がポールポジションに立つ。抜群の反射神経を活かしたセービングと、攻撃の起点となるキックとスローインの質はJの舞台でも証明済み。各種世代別代表の経験も豊富で、中心選手としての活躍が期待される。ベンフィカBで奮闘中の小久保玲央ブライアンも、有力候補であるのは間違いない。


 SBには、すでに所属チームに欠かせない存在となっている中野伸哉と半田陸を挙げた。右サイドの候補として入れた法政大のDFモヨ・マルコム強志はサイズとスピードを備えた選手で、2024年度は大卒1年目だが、加入先でポジションを掴めれば抜擢されるだけのポテンシャルはある。

  CBはフル代表や東京五輪に選ばれた選手を見ていると、経験値が物を言うポジションとあり、プロで早くからポジションを掴んできた選手が選ばれる傾向にあるが、この世代はまだチームでポジションを掴んでいる選手は少ない。


 期待値で今年、高3でプロデビューを果たした柏U-18のDF田中隼人とU-20日本代表候補に飛び級で選ばれる尚志高のDFチェイス・アンリを挙げたい。前者は188センチ、後者は187センチと世界で戦うためのスペックを秘めた選手で、ともに2019年の茨城国体で初めて見た際に衝撃を受けた選手だ。


 帝京長岡高のDF松村晟怜は、昨年に攻撃的なポジションからコンバートされたばかりだが、守備センスが高く、1年足らずで本職顔負けのプレーをしている。若手育成に定評がある湘南で、早くから試合経験を積む可能性があると予想し、名前を挙げた。


 中盤は、20歳でJ1に70試合以上出場する鳥栖のMF松岡大起が世代の筆頭。彼と同じく高2でプロデビューを果たした東京VのMF山本理仁もセンスは秀でている。また、今季に入ってからJ2で抜群の存在感を見せている京都のMF川﨑颯太も、中盤の核となり得る選手だ。

  彼らのように定位置は掴めていないが、技術・判断に優れた広島のMF土肥航大も推したい一人。天才肌という言葉が似あう選手だが、常に課題と向き合えるメンタル面が目を惹くタレントだ。この夏、MF川辺駿が海外へと飛び立ったことをプラスに変えたい。最年少の2004年生まれだが、従来のパスセンスにスピードがついてきた鳥栖U-18のMF福井太智もメンバーに加わる可能性があるだろう。


 アタッカーで誰しも名前を挙げるMF久保建英は説明不要だろう。彼らに続きそうなのが、抜群のスピードを持ち“和製エムバペとの異名を持つ神戸のFW小田裕太郎。土肥と同じく、ポジションを争ってきたMF古橋亨梧の海外移籍を追い風にして、出場機会を増やしたい。もう一人のMF中村仁郎は、MF堂安律、家長昭博らの系統を継ぐG大阪期待のレフティ。その突破力は、大ブレイクを狙える別格感が漂っている。


 CFも、CB同様に現時点でスタメンを勝ち取る選手が少なく、選考に悩むポジションだが、G大阪から愛媛にレンタル移籍中のFW唐山翔自は、得点への積極性が光るザ・ストライカー。昨年はJ3でふた桁ゴールを達成しており、実績では頭一つ抜けている。最後の一枠は、FW上田綺世や林大地のように大学で活躍した選手が、勢いのまま最終選考に残ると予想。潜在能力で考えると世代別代表の常連である順天堂大のFW大森真吾、早稲田大のFW奥田陽琉、関西大のFW久乗聖亜らの名前が浮かんでくる。


 挙げた18人プラスアルファは、現時点で期待している選手であり、3年後の序列は大きく変わっているだろう。泣く泣く名前を外した選手も少なくない。18人以外で台頭してくる選手の存在が育成年代を取材している楽しみでもあるので、引き続き活躍に注目していきたい。


取材・文●森田将義(サッカーライター)



記事提供:サッカーダイジェストWEB

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