【W杯最終予選|10月シリーズ推奨メンバー】サウジ戦と豪州戦で約半数を入れ替える“変則型ターンオーバー”で挑みたい

【W杯最終予選|10月シリーズ推奨メンバー】サウジ戦と豪州戦で約半数を入れ替える“変則型ターンオーバー”で挑みたい

2021.9.27 ・ 日本代表

シェアする

 カタール・ワールドカップの出場権をかけたアジア最終予選で、日本はオマーンとの初戦を0-1で落とし、続く中国戦は1-0で勝利。2試合を終え、1勝1敗の勝点3でグループ4位という成績だ。


 そして迎える10月シリーズ。7日にサウジアラビアとのアウェーゲームに挑み、12日にホームでオーストラリアと対戦する。今予選を占う上で重要な2連戦に、森保ジャパンはいかなるメンバーで挑むべきか。国内外のサッカーに精通する河治良幸氏に訊いた。


――◆――◆――


 メンバー構成だけ見たら驚かれる方もいるかもしれないが、これはアウェーのサウジアラビア戦に向けた23人だ。ここはオール欧州組で臨み、その間に出場停止の伊東純也と国内組はJFA夢フィールドで調整する。そしてサウジアラビア戦後、ホームでのオーストラリア戦で起用する可能性が極めて高い欧州組だけが帰国して国内調整組に合流する“変則型ターンオーバー”だ。


 最終予選でも前半戦の山場となる10月シリーズとしては“奇策”に見えるかもしれないが、現実的にベターなプランであると考えている。9月のオマーン戦と中国戦で痛感したのは、できるだけベストのコンディションで臨まないと、最終予選で最良の結果を得るのは難しいということ。


 確かにオマーン戦はメンタル面でもふわりとしたところがあったのは選手たちも認めるところで、オマーンがしっかりと準備してきたこともあるが、何より欧州組やJリーグに復帰して間もない大迫勇也、フリーだった長友佑都らのコンディションが悪すぎた。

  サウジアラビア戦は7日に試合があるため、長い移動や入国時の検査など考えても日本から長距離移動で合流して、2日間の練習でフィットするのは難しい。そうであれば大迫、長友、酒井宏樹、権田修一という従来の主力組を含めて、国内でオーストラリア戦に備えてコンディションを整えてもらったほうが効率的だ。


 欧州組では久保建英の欠場が確定的で、古橋亨梧も怪我明けで招集しにくい状況。さらに伊東が出場停止という厳しい状況だが、前回は追加招集だったオナイウ阿道に加えて東京五輪で大きくアピールし、ベルギーのシント=トロイデンで好調が目立つ林大地を加えた。浅野拓磨に関しては内転筋の違和感で欠場していたが、現時点では古橋より復調が見込めそうだ。


 いずれにしても1トップにはフランス2部でゴールを量産するオナイウがスタメン候補。2列目は堂安律、鎌田大地、南野拓実がファーストセットになり、原口元気は左サイドとトップ下の両睨みで備える。三好康児もベルギーリーグのヘンク戦でゴールを決めるなど好調で、久保と伊東を欠く2列目のオプションとして非常に期待できる。

  ホームのオーストラリア戦に向けてはサウジアラビア戦から林大地、浅野拓磨、三好康児、柴崎岳、橋岡大樹、室屋成、植田直通、板倉滉、菅原由勢、シュミット・ダニエル、中村航輔の11人を欧州の所属クラブに返して、代わりに国内で準備していた大迫、前田大然、江坂任、稲垣祥、酒井宏樹、山根視来、中谷進之介、谷口彰悟、長友、権田修一、谷晃生が加わる。


 要するにサウジアラビ戦から約半数が入れ替わる形となる。“変則型ターンオーバー”と言ってもオーストラリア戦は日本サッカーの命運がかかる試合であり、森保一監督がラージファミリーとして考えているなかから現時点のベストチョイスを考える必要がある。あまり冒険的な選考はしないはずだが、その中で江坂、稲垣、中谷、谷口は近い時期の代表経験がある選手たちなので、チームにフィットさせやすい。


 Jリーグの得点ランキングでトップに躍り出た前田は、いわゆるフルメンバーのA代表が初となるが、東京五輪など森保監督の下での経験は豊富で、メンタリティ的にも不安は無いだろう。欧州組でも鎌田、南野、遠藤、吉田、冨安は現在の中心メンバーで、オーストラリア戦でも引き続き必要になる。最終予選の経験が豊富な川島の存在も重要だ。

  柴崎はサウジアラビア戦でフル稼働してもらい、国際Aマッチデーにもリーグ戦があるレガネスに復帰させたほうが良いと判断した。堂安も国内で調整できる伊東が合流する前提で考えれば、早めにPSVに戻ってアピールしてもらうほうが今後につながりそうだ。


 原口には2試合ともに“12人目のレギュラー”として備えてもらいたい。代わりにJリーグで好調の江坂や前田を加えたのは、日本をよく知るオーストラリア代表のグラハム・アーノルド監督が読みにくい攻撃のカードを増やしたい狙いもある。


 そのほか、欧州組のオナイウ、守田英正、田中碧、中山雄太は2試合の両方で起用される可能性を想定している。最終予選の命運がかかるシリーズと言っても過言ではなく、結果によっては森保監督の去就にも影響しうる2試合となるが、だからこそ変に保守的なプランで消化不良に終わることがないよう、協会をあげてベストのサポートで臨んでもらいたい。


取材・文●河治良幸



 

記事提供:サッカーダイジェストWEB

シェアする

最新記事