【森保J、2022年の主戦メンバーは?】4-3-3はもう行き詰っている!? スピードスターと異能のドリブラーを効果的に

【森保J、2022年の主戦メンバーは?】4-3-3はもう行き詰っている!? スピードスターと異能のドリブラーを効果的に

2021.11.29 ・ 日本代表

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 カタール・ワールドカップ アジア最終予選は6試合を終えて、日本代表はグループBの2位につける。残るは、来年2022年の1・2月シリーズと3月シリーズの各2試合。果たしてこの4試合で、そしてその後の本大会を見据えて、日本代表はいかなる陣容で戦うべきか。有識者の見解を伺った。

(文=清水英斗/サッカーライター)


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  10月のオーストラリア戦で、4-3-3を導入し始めたのは、良いトライだった。昨今の対戦相手は、最終ラインの枚数を変えて可変式ビルドアップを用いたり、ライン間に選手を置けるシステムを使ったりと、まるで常識のように、4-4-2破りを実践するので、森保ジャパンのようにミドルプレス、ハイプレスを狙うなら、4-4-2系の守備とは違う形を持っておくのは大事なことだ。


 ただし、4-3-3だけが、唯一の回答というわけではない。森保ジャパンの場合、ボトルネックになるのはセンターフォワードだ。4-3-3の配置の特徴として、センターフォワードの背後、両インサイドハーフと織りなす三角形の中心となるスペースは急所になる。特に対戦相手がアンカーを置く場合、起点になりやすい相手アンカーへの守備方法は、明確に整えなければならない。


 このアンカーへ片方のインサイドハーフが寄せて行くと、どちらかのサイドが空いてしまう。そこからオーストラリア戦の失点場面のようにサイドを突破されてしまったり、あるいはオマーン戦の前半のように中盤の枚数が足りなくなってプレッシングが空振りしたりと、4-3-3の守備が壊れるきっかけになりがちだ。


 バランスを保って守備をするなら、相手アンカーにはセンターフォワードが少し下がり、背中や横目で見張る形にするのが一番いい。相手センターバックには両ウイングをプレスに行かせる。4-3-3のプレスは、センターフォワードが調整弁になる必要があるため、知性と戦術理解の高い選手でなければ務まらない。


 コンディションが悪くても、大迫勇也が継続して起用されているのは、ポストプレーだけでなく、守備の調整弁としての役割が大きいはず。また、森保監督の場合、そうした急所への対処も選手間の連係ベースで構築している様子が窺えるので、特定の選手で一度連係が成立すると、他の選手に代えられなくなる。


 しかし、この2021年、11月の2試合に限らず、大迫はコンディションが良くない試合が目につく。それでも中国戦では決勝ゴールを挙げたり、ベトナム戦でも決勝ゴールのカウンターの起点を作ったりと、要所で結果を残しているのは流石だが、それでも1試合を通じての仕事量は以前ほどではない。4-3-3を維持すると、どうしてもセンターフォワードはボトルネックになる。


 いっそ4-4-2以外のプレッシング系として、3-1-4-2を準備してはどうか。2トップに加えて、2人のインサイドハーフを置くこのシステムでは、前に多くの人数を割くため、プレッシングは非常にかかりやすい。今季のサガン鳥栖がやっていたように、相手のビルドアップに応じて、1トップ+3トップ下など前線の形を変えつつ、マークを当てはめ、両ウイングハーフは少なくとも自陣で守備をするまでは下がらない。一方で守るフェーズ、スコア状況や時間帯になったら、5-3-2で固める形にスムーズに移行できる。3バック系は攻守にメリハリをつけやすい。

  4-3-3にトライしたことは良いが、選手の特徴やパフォーマンス的に、どこかで行き詰まるような気はする。いや、もう行き詰まっているのかも。古橋亨梧や前田大然、浅野拓磨といったスピードスターが皆ベンチを温めたり、ベンチ外になったりするのも勿体ないと感じている。3-1-4-2なら、彼らの特徴を活かしやすいだろう。


 最後に、ポルトガルのポルティモネンセで試合に出始めた中島翔哉の復帰にも期待している。11節・ベレネンセス戦では先制ゴールを挙げた。オマーン戦の三笘薫から改めて感じたように、やはり異能のドリブラーが1人いると、試合の展開やバランスを整えやすくなる。かといって三笘だけに依存するのもコンディションや調子の崩れが怖いので、3-1-4-2で起用するかどうかはともかく、中島が復調すれば頼もしい。対戦相手にとっては、間違いなく嫌なカードだ。


文●清水英斗(サッカーライター)

記事提供:サッカーダイジェストWEB

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