スカイプで森保監督も参加、維新回天の礎を築いた高知でJFAが指導者向けカンファレンスを開催

スカイプで森保監督も参加、維新回天の礎を築いた高知でJFAが指導者向けカンファレンスを開催

2019.3.11 ・ 日本代表

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1月12日から14日にかけての3日間、高知県立県民文化ホールで第11回目となるJFA フットボールカンファレンスが開催された。このイベントはJFAが指導者ライセンス保有者に対して、協会の取り組みや日本サッカーの方向性を共有すると共に、海外から各国の協会関係者、指導、育成のエキスパートを招き、強豪国のトレンド、メソッドについてのプレゼンテーションやフォーラムを実施する。サッカーコーチたちが貴重な学びを得られる機会だ。昨年がワールドカップイヤーだったこともあり、非常に活気を帯びた場となった。


カンファレンスの初日はロシアW杯の振り返りからスタート。ベスト16という結果は大成功と呼べるものではなかったが、西野朗監督(当時)が率いたSAMURAI BLUEは前評判を覆しハードなグループリーグをしたたかに、そして力強く勝ち抜いた。そしてFIFAランキング3位(当時)、優勝候補の一角であったベルギーをあと一歩というところまで追い詰めたこと、この成果は育成の現場もポジティブな雰囲気にさせたようだ。田嶋幸三会長の挨拶でも日本のやり方、JAPAN‘S WAYが通用したことが強調された。日本サッカー協会が掲げる『2050年までのワールドカップ優勝』という目標は高い山ではあるが、登っていくべきルートを見出しつつある。


技術委員長である関塚隆氏、そして加藤好男技術委員からはロシアワールドカップにおけるテクニカル面でのレポートがあった。2010年にスペインが優勝してからしばらくはポゼッションサッカーを志向する国が多かったが、ロシア大会はハイスピードとハイプレッシャー、守備が攻撃に直結する傾向が強まっていることが報告された。また、AFCテクニカル・ダイレクターであるアンディ・ロクスブルグ氏からもFIFAテクニカルスタディグループとしてのレポートがあった。サッカーもグローバル化が進んでおり、地域やエリアの特徴が出難くなってはいるものの、それでも国毎のキャラクターは確実に存在する。アンディはそれを「学派」と呼び、日本学派が生まれた時に日本サッカーはさらなる高みに到達できる、と進言してくれた。それこそがJAPAN’S WAY の確立ということなのだろう。


初日、特に好評だったのが森保一日本代表監督の登場と、ロシアの地で日本を破ったベルギー代表監督ロベルト・マルティネスのインタビュー映像だった。まず前者だが、UAEからスカイプで会場とつながり、関塚技術委員長とトークする形となった。表情には笑みすら浮かべながら穏やかに話す様には正直、驚かされた方も多いだろう。当日はアジアカップのグループリーグ期間という、まさに真剣勝負の真っ只中という状況だったのだが、そういった気負いを感じさせない自然体な姿に感銘を受けた。怪我人が続出し、決して楽な大会ではなかったはずだが、チームビルディングと並行しながら準優勝という結果を出してみせた。柔和な空気をまといながら、堂々としたメンタルとブレない強化方針。現役引退後は育成分野などのコーチを経て、サンフレッチェ広島でJリーグを3度制覇、五輪代表とSAMURAI BLUEの監督を兼ねるまでになった森保監督は、まさに日本サッカーを知り尽くしたJAPAN’S WAYの象徴と言えるのかも知れない。


そして制約があるため映像をお見せすることはできないのだが、ロベルト・マルティネス・ベルギー代表監督のインタビューは珠玉であった。W杯での日本戦を中心とした質問に応えていくのだが、特に日本に2点差をつけられた後、どのようにして日本を崩していくか、勝ちに結びつけていったのか、その舞台裏を赤裸々に話してくれた。日本人としては「あの時、もうちょっと運があれば...」と考えてしまいがちだが、限られた時間の中で的確に日本の弱点を探し出し、選手交代を行い、戦術的に手を加えていったことを証言されると、確かに惜しい試合ではあったが、必然とも言える結果であり、まだベルギーと間に埋め切れていない差があることも痛感した。カンファレンス出席者のみが見られるコンテンツとして、非常に価値のあるものだった。


パート2に続く


記事提供:JFA FOOTBALL CONFERENCE

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