【釜本邦茂】FIFAランク183位との試合に違和感はあるが…大勝のポイントは伊東純也のサイド攻撃だ

【釜本邦茂】FIFAランク183位との試合に違和感はあるが…大勝のポイントは伊東純也のサイド攻撃だ

2019.10.11 ・ 日本代表

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 モンゴル戦は6対0というスコア以上に差を見せつけての大勝だった。シュート数も日本が30本以上を放ったのに対し、相手はゼロと言うから驚きだ。


 もちろん、勝点3を獲得して失点もなく終われたわけだから、何も言うことはないが、ただチャンスの数から言えば、もう少し点が取れたんじゃないかとは感じるよ。正直、あまりにもレベルの差があり過ぎるし、AFC(アジアサッカー連盟)はもう少しやり方を考えるべきだ。今の日本がFIFAランキング183位のチームと試合をしなければいけないという状況にはちょっと違和感もあったね。


 ただ、それはさておき、今回は自陣にきっちり引いた相手に対して、立ち上がりこそややもたついたが、大量得点を奪って勝利できたのは好材料と言える。ポイントになったのは、3アシストの伊東純也が見せたサイドからの崩しだろう。サイドバックの酒井や中央の南野とのコンビネーションで、敵陣を深くえぐってからのマイナスのクロスは、引いた相手にもかなり有効だった。


 これまで右サイドは堂安が務めていて、やや中へ中へ入ってきて真ん中が渋滞する傾向があったけれど、この日は周りも伊東のスピードを活かすようなスムーズな連係で攻撃ができていた。伊東もそれを分かっていたと思うし、シンプルにタイミングよくクロスを上げることで、中で合わせる選手との息も合っていたように思う。

  その一方で、左の中島は持ち前のドリブルで積極的に仕掛けていったが、相手もドリブルで来ることを分かっていて、2枚、3枚とマークが付いて、なかなかいつものように崩し切るところまでは持っていけなかった。そうしたなかで伊東のスピードを活かした縦への突破はアクセントになっていたし、それが南野や長友、永井のゴールにつながった。


 やはり攻撃面では、選手の特性をしっかり引き出して、チームの中で活かすことが重要だ。モンゴル戦では、とりわけ右サイドにそうした個性を活かそうという意図がよく見えたね。 モンゴル戦は、引いた相手をうまくサイドから崩すことができたけど、問題はこれを継続できるかどうか。最終予選や欧州・南米の強豪を相手にも同じように崩せれば理想的だけど、そのためにはもっと周囲との感覚を合わせたり、クロスやフィニッシュの精度を追求していかなければいけない。当面は次のタジキスタン戦で、しっかりとサイド攻撃が機能するのか見ておきたいね。


 それからもうひとつ攻撃面で注文をつけたいのが、セットプレーだ。モンゴル戦では、普通に競り合ったなかで2つのゴールも生まれたけど、もう少し工夫があってもいい。拮抗した試合では差が付きやすいポイントだから、最終予選や本大会までにいろんなバリエーションを探っておくべきだ。

  いろいろと課題は挙げたけど、モンゴル戦は日本にとっては久しぶりに大勝と言える試合になった。モンゴルには悪いけれども、選手も楽しそうにサッカーができていたし、これをまた次のタジキスタン戦につなげてほしいね。



記事提供:サッカーダイジェストWEB

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