【セルジオ越後】五輪本番レベルのプレスに完敗のU-22森保Jだけど、一番の問題点はピッチ外だよ

【セルジオ越後】五輪本番レベルのプレスに完敗のU-22森保Jだけど、一番の問題点はピッチ外だよ

2019.11.17 ・ 日本代表

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 東京五輪世代のU-22日本代表がU-22コロンビア代表と対戦した国際親善試合は0-2の完敗だった。来年の五輪に向けて、初めての国内でのテストマッチということで、世間の注目も集めてお客さんもたくさん入ったようだけど、かなり期待外れな内容だったね。



 スコアは2点差だけど、それ以上の力の差を見せつけられた印象だ。メディアはこぞって“ベストメンバー”が揃ったと、耳に聞こえの良い謳い文句で煽ったけど、実際のところはどの顔ぶれが“ベスト”なのか、もう一度考え直さなければならないような試合だった。


 日本はまず、ディフェンスラインとボランチのつなぎにスムーズさがないから展開力がまるでなかった。前半の最初の10分くらいはコロンビアも様子見だったようだから、注目された堂安や久保にもやってくれそうな予感があったけど、いざ相手が本気を出してプレスを掛けてきたら、日本はなすすべがなかったね。まさしく、これが五輪の本番レベルのプレスだって感じの守備だったよ。


 旗色が悪くなってきた日本は、堂安と久保に預けるのはいいんだけど、彼らの個人技だけでかわせるほど、相手の守備は甘くない。囲まれて取られて、カウンターで押し戻されて……。前半はそんな光景の繰り返しで、後半は後ろも耐え切れなくなって失点。2点を取ってからは相手も余裕が出てきて、得点者は交代で下げるし、ちょっと遊ばれている感じもしたよ。

 日本は2シャドーばかりボールを触っていて、サイド攻撃らしきものはほとんどなかった。この試合で割を食ったのは最前線の上田だったんじゃないかな。サイド攻撃がないチームは、たいていFWが孤立してしまうものだからね。


 もちろん、五輪最終予選へ向けてチームを仕上げてきたコロンビアが良いパフォーマンスを見せていたのは分かるけど、それにしても日本はあまりにも何もできなかった。こうなると、ベストメンバーがどれなのかはもとより、オーバーエイジをどこに使ったらいいのかも一から考えなければならないね。 U-22日本代表のチグハグさはピッチ内だけにとどまらない。試合の後の森保監督のインタビューを聞いたら、一番の問題はピッチ外のほうなんじゃないかと思ったくらいだ。こんな酷い内容で負けた後に「東京オリンピックに向けて、これからチームとしてもっと力をつけられるようにしたい」と言っている。五輪はあと8か月後だというのに、今からレベルアップしようというんだ。自国開催だというのに、なんという強化の遅れ。これは、大失態だよ。


 ラグビーなんて240日間も強化合宿をやってベスト8なんだ。日本サッカーは甘すぎるんじゃないかって批判が出ても当然だよ。


 だいたい船長が決まらない船というのは、ユラユラ揺れるものなんだよ。ここまでコーチが指揮を執っていい結果を出してきて、正式な監督がベンチに入った途端に今までやってきたシステムも機能しなくなるとか、兼任監督ももう限界なんじゃないかと疑いたくなる。


 来年に迫った五輪チームに、監督があまり関われていないのは協会にも責任があると思うよ。ワールドカップ予選のスケジュールは事前に分かっていたわけだから、それでもなんとかなるだろうと高をくくっていたのかもしれないが、コロンビアのような強豪を相手にしてみるといかに準備不足、認識不足だったのかが見えてくる。


 兼任監督と言えばトルシエの時もそうだったけど、彼の場合は翌年に迫った五輪の予選でU-22代表にしっかりと関わってから、さらに2年後の自国開催のワールドカップに臨むA代表の指揮に本格的に移行した。だから強化もスムーズにいったんだ。でも、森保監督はその逆だから、直近の五輪強化で後手に回ってしまっている。


 本当に森保監督のままでいいのか協会は考えるべきだし、継続するにしても強化の優先順位や五輪に向けての強化方法とか、いろいろと見直すべき点はあるんじゃないのかな。いずれにしても、今回の敗戦が危機感となって、良い方に転がってくれればいいけどね。



記事提供:サッカーダイジェストWEB

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