「俺はここにいるぞ、と言わんばかりの貫禄で…」久保建英のヘタフェ初戦をスペイン人記者はどう評価したのか?【現地発】

「俺はここにいるぞ、と言わんばかりの貫禄で…」久保建英のヘタフェ初戦をスペイン人記者はどう評価したのか?【現地発】

2021.1.14 ・ 海外サッカー

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 タケ・クボ(久保建英)がヘタフェでのデビューとなったエルチェ戦で、2得点に絡む活躍を見せて3-1の勝利に貢献した。


 64分にネマニャ・マクシモビッチに代わり投入された5分後、自身3度目のボールタッチだった。ビシクレタ(またぎフェイント)を織り交ぜたドリブルで果敢に仕掛けてエリア内に侵入し、左足でシュート。相手GKのエドガル・バディアが弾いたところをハイメ・マタが詰めて、ヘタフェが1-1の均衡を破った。


 自陣での素早いリスタートから、判断よく逆サイドを駆け上がり、さらにドリブルの切れ味とゴールへの積極性が得点を生んだ。ヘタフェに不足していたタイプの選手――。アンヘル・マルティン・ゴンサレスSD(スポーツディレクター)はタケについてこう評するが、ドリブルで局面を打開し、ゴールへ迫るという持ち味を早速発揮してみせた。


 8日に加入したばかりのタケは、一度も練習ができないまま遠征に帯同していたが、ぶっつけ本番であることをまるで感じさせない25分間のパフォーマンスだった。


 最初のボールタッチは、中盤まで下がってゴールを背にして受けたもの。まるで「俺はここにいるぞ」と言わんばかりの貫禄で、その後は右サイドにポジションを取った2度目のボールタッチは、シンプルに味方に繋いでリズムを作った。そして3度目のボールタッチで得点を演出するプレーを見せた。


 勝ち越した後もヘタフェは攻勢をかけたが、その攻撃に厚みをもたらしたのがタケだった。ドリブルを駆使してカウンターを牽引し、相手守備陣を混乱に陥れた。エミリアーノ・リゴーニがたまらず背後からタックルを仕掛け、イエローカードを誘発した3分後の85分だった。


 巧みにホセマの背後でパスを受けゴールライン付近まで持ち込むと、ゴール前に浮き球のコントロールされたクロスを配給。シュート態勢に入ろうとしたアンヘル・ロドリゲスが倒されPK奪取を呼び込んだ。これをアンヘル自らが決めて、ヘタフェがリードを2点差に広げた。ロスタイムに今度はタケ自身がエリア内で相手ファールの標的になったが、PKの笛は吹かれなかった。

  短い出場時間ながら、タケはポテンシャルの高さを随所に見せつけた。51分のイバン・マルコーネの退場でひとり少なくなったエルチェは守備を固め、決して簡単なシチュエーションではなかったが、途中出場の選手に求められる攻撃の活性化という役割を見事に果たした。


 新たなチームメイトにとっても大きなアピールになったはずで、試合後、ハイメ・マタはタケ、そして同じくこの日がヘタフェでのデビュー戦となったカルレス・アレニャに対し、こう期待感を口にした。


「2人ともボールに触るのが好きな選手だ。ボールを要求してくる。そこにこのチームの特徴であるハードワークと献身性も示すことができれば、スムーズにフィットすることができるはずだ」


 ホセ・ボルダラス監督もタケのプレーを満足げに振り返った。


「クボとは試合前に話し合った。ピッチに立った時にチームに何をもたらせるかを説明するためにね。素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。われわれはクボとアレニャの加入にとても満足している。2人はチームを助けたいという意欲と熱意を持ってやって来た」


 まずは上々のスタートを切ったと言っていいだろう。


文●ラディスラオ・ハビエル・モニーノ(エル・パイス紙)

翻訳●下村正幸

 

記事提供:サッカーダイジェストWEB

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